平田自然栽培米の雑草対策|ジャンボタニシと共存する
自然栽培米専門店ナチュラルスタイルの井田敦之です。
無農薬での栽培で一番問題となるのは「草」なんですね。
田んぼに草が生えて覆われると大きく収量が減ります。
熊本県七城町にて15年以上にわたり無農薬栽培でお米を作られている平田真佐光さんは、一体どのように草対策をしているのか?
そこには一般常識とは異なる考え方があります。
お話を伺いましたので、先ずはこちらの動画からご覧ください!
平田自然栽培米の雑草対策とは
自然栽培米作りでの草対策のキーはジャンボタニシ
稲作において、有害動物に指定されている「ジャンボタニシ」をご存じでしょうか?
この「ジャンボタニシ」は、1981年に食用として海外から輸入されました。1983年にはなんと35都道府県500か所に養殖所があったと言います。
しかしジャンボタニシは日本の食卓には合わず、廃棄され、野生化したジャンボタニシが日本の水田に広がり、有害動物に指定されたのです。
有害動物指定された理由、それは、ジャンボタニシは、上の写真のように田植え後の苗を食べてしまうのですね。
通常ならば、排除しようとするジャンボタニシですが、なんと平田真佐光さんは、共存しようと考えているのですね。
これが、無農薬栽培での草対策のキーとなっているのです。
田植え後1ヶ月の状態-ジャンボタニシの被害は?
田植え後にジャンボタニシにの被害を受けるのは、田植え後1ヶ月の間です。
植えたばかりの小さい苗が食べられてしまうのですね。
それでは、平田さんの自然栽培米水田の田植え後1ヶ月の状態を見てみましょう。
上の写真をよく見ると、土の上にジャンボタニシがいるのが分かるでしょうか?
ちゃんと存在はしているのです。
しかし、稲がしっかり育ち、雑草が生えていないのが分かると思います。
なぜ、このような水田環境が作れたのか?
それは、ジャンボタニシの特性をよく理解しているからなのです。
平田さん曰く、「田植え後はジャンボタニシがいるので、浅水になるように水管理をしています」と。
ジャンボタニシの特性として、水が浅いと活動が鈍くなる傾向にあります。しかし、浅すぎると草が生えてきます。このバランスが難しい。この水管理は農家さんの技術ですね。
まとめ
動画の途中に少し子どもの声が入ったと思いますが、平田真佐光さんの息子さんの声でした^^
無農薬・無肥料の自然栽培の世界を子ども達に残していきたいですね。
今回は、自然栽培で最も問題となる草対策に関してお伝えしました。
平田真佐光さんは、一般には、厄介者とされ有害動物に指定されているジャンボタニシの特性を知り、共生することで草対策をしておりました。
平田さんは、ジャンボタニシのことを「お世話になっている存在」と捉えています。
おもしろいですね~。
一般の農家さんとは、全く180度異なった考え方を持っているのです。
自然栽培においては、「自然との共生」がキーワードだと言えます。
人間の都合で水田に入り込んでしまったジャンボタニシですが、すでに存在している以上、共生の道を選んでいるのですね。