天日干しするとお米はどうなる?|天日干し自然栽培米
こんにちは!ナチュラルスタイルの瀬上(せがみ)です。
私たちが普段食べているお米は乾燥しているように見えますが、約15%ほどの水分が含まれています。
収穫したばかりのお米については、20%以上の水分が含まれています。
このままでは保管中にカビが発生するので水分含有量15%ほどまで乾燥させなければなりません。
収穫後の田んぼに、洗濯物を干すような感じで稲が干されているのを見かけることがありませんか?
あれは、稲を天日で乾燥させて水分を抜いているんですね!
米の天日干しとは何か?
収穫後のお米は普段わたしたちが食べているようなお米と違い20%以上の水分が含まれています。
このまま保管するとカビが生えたり、傷んだりしてしまうのでしっかりと乾燥させる必要があります。
短時間で大量のお米を乾燥できる機械は、50度以上の高温で乾燥させるものもあるのでお米にヒビが入るなど、負担をかけてしまう恐れがあります。
なので、時間をかけじっくりと乾燥させなければなりません。
そこで有効な方法が、天日干しです。
天日干しは、お日さまの光と自然の風に稲を2週間ほどさらし丁寧に時間をかけて、お米一粒一粒の水分を飛ばす昔ながらの乾燥方法です。
天日干しは、手作業で束にした稲を干してゆくので、手間がかかります。
しかし、お米に高温による負担をかけないためお米本来の美味しい食味を存分に生かすことができるのです。
天日干し米は機械乾燥のお米とどう違うのか?
天日干ししたお米には、自然の恵みが凝縮された味わい深い美味しさがつまっています。
また、炊きあがったときの香りやツヤも違うという特徴もあります。これは、米粒の中にある「でんぷん粒」の状態の違いによるものです。
お米の美味しさ、粘りやツヤは、でんぷん粒という非常に小さな組織の集まりで生まれています。
天日干しは、じっくり時間をかけて水分を飛ばしているので「でんぷん粒」に負担をかけません。
お米を加熱すると、粘りが生まれ柔らかくなります。これを糊化(こか)といいますが、糊化が始まる温度は、低温であるほど食感や食味が良くなるといわれています。
天日干し米は、機械乾燥のお米よりも低温で糊化が始まると言われています。そのため、味わい深い美味しさが生まれるんですね。
出典参照:米の天日干し及び熱風式機械乾燥の乾燥手法の差異が品質に及ぼす影響
天日干し自然栽培米を作る農家さん
無農薬・無肥料の自然栽培米を天日干しで乾燥させる米農家さんがおられます。
しかし、天日干し作業は2-3週間の時間がかかり、非効率的であるために天日干し米を作る農家さんは年々減少しております。
収穫後の10月中旬頃に天日干しをしますが、11月初旬まで約2-3週間、はざ掛けをして乾燥させます。
乾燥が進むと緑色が抜け、茶色に変化してきます。
天日干し自然栽培米は手間がかかる乾燥方法ですが、昔ながらの美味しいお米を味わうことができると農家さん達は仰います。
伝統的なお米の乾燥方法を未来に残し、また美味しいお米を食べてもらいたいと願う自然栽培米農家さんのお米を味わって頂ければと思います。