味噌を作る生きている菌で免疫力アップ!生のままで採るのがミソ!
和食には欠かせない味噌。
味噌汁、西京焼き、味噌煮など
汁物や焼き物にも幅広く使うことができ
素材の味を引き立ててくれますよね。
そんな味噌、何でできているかご存知ですか?
まず一番最初に思い浮かぶのはやはり大豆でしょう。
では次に思い浮かぶのは…?
スーパーに売っている味噌のラベルを見てみると
大豆の他に、麦や米、塩、酒粕と表示されているものが多くあります。
でも、これだけを一緒に混ぜても
あのねっとりした感触の味噌はできません。
ラベルには表示されていませんが
ある菌たちの活躍によって、味噌は生まれるのです!
味噌はどんな菌でできている?
そもそも味噌を始めとする発酵食品は
食材を微生物などの作用で発酵させることによって加工した食品
のことです。
微生物とは、目に見えない菌のことです。
味噌を主に作り出す菌には
麹菌と、酵母菌、乳酸菌がいます。
それぞれの役割は
麹菌…大豆や米などのタンパク質やでんぷんを分解する酵素を作り出す。
酵母菌……味噌の香りを作り出す。
乳酸菌……乳酸を生み出し、酸味を出すとともに雑菌の増殖を抑える。
これら菌の作用が発酵というわけです。
これらの菌は大豆の栄養を分解し
私たちの体により吸収しやすいものにしています。
さらに発酵によって、うま味だけでなく
ビタミンBやビタミンE
そのほか多くの酵素などを生みだしています。
味噌の菌は体の中でこんなに活躍していた!
私たちの腸には、さまざまな腸内細菌が住んでいます。
これらの細菌は、腸に集中している免疫細胞を活性化させ
ウイルスや病原菌を撃退する役割があります。
しかし腸内環境が乱れると、細菌が減少してしまいます。
偏った栄養ばかり摂るのも、腸内環境が乱れる原因の一つです。
細菌が元気よく腸の中で生きるためには
味噌を始めとした発酵食品を摂ることがポイントです。
私たちの体の中に入った味噌の菌たちは
これら細菌たちの栄養となるのです。
肉や魚の味噌漬けなどは保存食として知られていますが
これは、味噌自身が、大腸菌や有害菌を殺す作用を持っているからです。
この味噌の力を利用したのが「フグの白子漬け」です。
フグの猛毒が、長い年月をかけて分解されるのです。
恐るべし、味噌の力ですね…!
味噌の生きた菌を腸に届けるには生のままがおススメ!
味噌の乳酸菌は50℃以上、酵母は70℃で死滅してしまいます。
従って、腸内環境を整えるには、生のまま摂るのがおススメです。
味噌汁にするならば、沸騰する前には味噌を溶きましょう。
味噌を生のまま美味しく食べるには
野菜スティックにつけて食べるのもおススメです。
酢味噌や味噌ダレを作り
サラダにかけてもいいですね。
日本において味噌は平安時代頃に伝わったとされていますが
当時の味噌は、庶民には食べられない贅沢で貴重な食べ物でした。
地位の高い人の給料や贈り物として扱われていたのです。
そして、この頃の味噌は今のように調味料として使うのではなく
食べ物につけたり、なめたりしてそのまま食べていました。
昔の人は、味噌の効能をよく理解していたんですね…!