無農薬栽培の現状|隣接した田畑から農薬は入ってくる!?その影響は?

更新日:2021年9月4日 公開日:2021年3月22日

冨田さんインタビュー

こんにちは!自然栽培米専門店ナチュラルスタイルの井田です。

「無農薬・無肥料栽培をしていても、お隣の田畑で農薬を使用していたら影響を受けてしまうのでは?」
そんな疑問をお持ちになったこともあるでしょう。

実際のところ
現場では、「目にも見えず、風や水に混じるのは100%防げない」というのが見解です。

では、近隣の田畑の農薬が少しでも混じったら意味がないのか?

今回は20年以上無農薬・無肥料栽培を継続されている熊本県の冨田さん親子に現場の声として、近隣の農薬散布の影響に関してお話を伺いました!

まずは田んぼの様相が違う

現代では、世の中の99.5%の農家さんが農薬を使用しています。

田んぼと田んぼの間に畦道を設けたとしても、隣の農薬散布が風にのり入る可能性があります。

では、「無農薬栽培をしても全く意味がないのか?」
これは、多くの人が疑問に思う一つではないでしょうか。

冨田さん曰く
まず、自然栽培と慣行栽培の田んぼでは様相が違うと。

畦道を60cmほどとったとしても
隣り合う田んぼの地面の高さが、目に見てはっきり分かるくらい違うと言います。
自然栽培水田が低くて、慣行栽培水田が高いのです。

何の違いか分かりますでしょうか?

ずばり、肥料の違いです。

慣行栽培水田では毎年、肥料を外から持ってきて施すので田んぼの位置が高くなってくるのですね。

何を言いたいのかというと
まずは土台が異なるということです。

稲の害虫といわれるウンカ被害の度合いも違う!

菅原田んぼー比較※左側:自然栽培水田、 右側:慣行栽培水田

99.5%の方達は下記のことを信じています。

無農薬の田んぼで被害が拡大する

周りの一般の田んぼに被害が拡大する

つまり、無農薬水田でウンカ被害が拡大してその被害が周辺の田んぼに拡大していくと。

しかし、現状は上の写真の状態です。

一般の田んぼでウンカの被害が拡大して、自然栽培の水田で食い止めています

私はこれまで多くの水田を回りましたが、これが現実です。
世の中で伝えらていること、信じていることは何が本当か分かりませんね。

さらに極端な例をあげますが、
肥料を多く施す田んぼだと下記のようになります。

自然栽培水田と慣行栽培水田(特に肥料が多い)の比較

肥料を使った田んぼ・使っていない田んぼでは明らかにウンカ被害の度合いが違います。
自然栽培をずっと続けてこられている冨田さんからしたら当たり前のことだと言います。

多くの自然栽培米農家さんは、昔は
「お前のところが農薬撒かないから、ウンカが発生して、うちが迷惑被っている!怒」
と散々言われたそうです(今も若い自然栽培米農家さんで言われる方もいます)。

ところが、、、

現実農業の世界では真逆の事象が起こっています。

2020年にも農薬を使っている田畑ではウンカ被害を大きく受けましたが
冨田さんの田んぼをはじめ、自然栽培農家さんの田畑では
ウンカ被害は最小限、もしくはほとんど影響を受けることはありませんでした。

見るべきものは田んぼに生息する生物

イトトンボ

「近隣から農薬が入ってきますか?」

この質問には、「入ってこないと言えません」と答えるしかありません。

何せ目に見えない。

しかし、この質問は、農薬と粒子(物質)に目が向いています。

一番目を向けるべきところは、見えない所。
それは、土壌であり、ウンカにもやられない環境を作る生物達です。

生命力の高い食べ物を作るためには、このような目に見えないところを大事にすることです。

テントウムシ

田んぼの中に生物たちが宿ることで、その中は調和のとれた世界が作り出されています。
ウンカに関しても、自然栽培農家さんの田畑には、ウンカの天敵となる生物たちが存在していることで、ウンカの被害が拡大しない状況になっています。

また数々の研究機関での報告されていますが、
土壌には農薬を分解する微生物がいます。

つまり、「生物相をいかに豊かにするか」これが鍵なのです。

そのため、害虫駆除のための農薬は、
有益な微生物をも殺し、負のスパイラルを生み自分の首を絞めることになります。

大事なのは生物の命を守る農業です。

まとめと【動画】

冨田さんのさつまいも

今回は、冨田さんの自然栽培さつまいもを食べながら
お客様のよくある質問の一つ
「近隣の田畑から農薬が入ってきませんか?」に関して伺いました。

結論からいうと
「目に見えないので農薬が入ってこないとは言えない」です。

しかし、自然栽培水田と慣行栽培水田は、見た目、生育状況、害虫被害状況も異なります。

見るべきものは、農薬(粒子)の混入という枝葉末節なことでなく、もっと大きな土台部分(土壌や生物相)です。

自然栽培水田と慣行栽培水田での稲は
同じように見える稲でも、その実、全く別のものであるということを知ることが出来るお話でした。

動画視聴はこちら
※外での撮影で風の音が大きく聞き苦しい所があります。申し訳ございません。

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