お米の【天日干し】って何? -自然乾燥と機械乾燥

更新日:2023年10月15日 公開日:2020年9月14日

天日干し

こんにちは!
ナチュラルスタイル、スタッフの木村です^^

お米を買う時、米袋に【天日干し】とか【自然乾燥米】と書いてあるのを見たことがあるでしょうか?
通常のそれよりは若干価格上がりますが、それだけの手間暇と価値があるんですね。

機械乾燥機で急速乾燥させるのとは違い、3週間ほどかけてじっくりと乾燥させます。
そのお米は翌年の種籾としても生命力あるものとなります。

【天日干し】の効果ってなに?

稲天日干し

お天道様と風の力に2~3週間ほどさらして自然乾燥させることで
お米に残っている20%ほどの水分を15%まで飛ばします。
乾燥させないと、虫やカビが繁殖しやすく長期保存できません。

じっくりと時間をかけて乾燥させるので、米粒にヒビが入らずに
お米本来の粘りとコシを活かして、食味・甘み・香りが出ます^^

お米を炊いた時のモチモチとした粘りも機械乾燥よりも
天日干しの方が、より低温で味わい深い美味しさを得ることが出来ます。

【天日干し】と機械乾燥のメリット・デメリット

収穫後の米

【機械乾燥のメリット・デメリット】

一番のメリットは、何と言っても作業効率性です。
短時間で稲の刈り取りから脱穀、乾燥までを一気に行ってしまうことが可能です。
籾の乾燥性も均一に仕上がります。

デメリットは、米粒のヒビ割れや風味の低下です。
機械乾燥だと一般的には40~50℃くらいの熱で一気に乾燥させるので
どうしてもそのような状態が起きてしまいます。
最近は遠赤外線のモノなど性能は上がってきています。

【天日干しのメリット・デメリット】

天日干し最大の特徴と言ってもいいのは、「モチ感とツヤ」

低温でじっくりと乾燥させることになるので、お米の風味・香りを損なうことがありません。
表面のデンプン粒を壊さないので、お米が本来持っている「粘りやツヤ」を感じることができます^^
昼夜の寒暖差も良い影響を与えてくれています。

デメリットは、作業効率性がいいというわけではありませんし、天候にも左右されます。
均一性にはムラが生じることもあります。
自然に抗うことなく行う方法ですから致し方ありませんけど^^;

【天日干し】が無くならない理由

機械乾燥が主流である現在も、天日干しにこだわりを持つ農家さんが無くならないのは
圧倒的に「美味しい!」からです^^

天日干しによって、じっくりと自然乾燥したお米は
機械乾燥よりも痛みが無いので、食味よく、甘みやツヤが素晴らしいと言われます。

傷みが多い米粒は、炊く時に余計な水分を取り込んでしまうので、
いわゆる「ベチャッ」としたお米になります。

天日干しは、刈り取った稲を束ねてひっくり返して
根側が上、稲穂側を下向きにして「はさがけ」にかけていきます。

すると、稲穂の栄養分や甘みが、徐々に最下部の米粒へと降りていき
甘みと香りが凝縮されることになるんですね。

まとめ

天日干し

現代農業は、その作業効率や生産性、ひいては収穫=収入みたいなところを切り取れば
機械乾燥という手段が用いられることは、ごく自然な流れかとも思います。

ただ、自然栽培を行っていることから考えると
【天日干し】という作業は、やっぱり「美味しい!」という笑顔も浮かびますし
外せない作業なのかなぁ~という気はします^^

進化していくことはありますけど、「自然の力」で育まれる部分。
手間暇かかりますが、安心安全で美味しいお米をつくる、昔ながらの知恵ですね^^

 

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