農薬大国日本ー無農薬栽培は全体の0.5%以下という現実
和、洋、中…
皆さんは、どんな料理がお好きでしょうか。
誰もがいつでも手軽に美味しく。
多様な食文化が築かれている日本です。
ちょっと前には、和食がユネスコ無形文化遺産になりましたね。
和食のすばらしさが改めて見直されました。
和食は体に良い。
誰もがそうお思いでしょう。
でも、使われる食材そのものについて考えたことがありますか?
“このニンジンは、どんなところで作られたのだろう?”
“毎日食べてるお米は、どうやって作られているのだろう?”
実は、日本は世界的に見ると
農薬大国といわれている国です。
文化遺産にも認められた日本の食の土台にあったのは
体にとって、不自然なものだったのです。
本当に国産が安心なのか?
今の日本の農業に、農薬は欠かせません。
農薬は、作物を枯らしてしまう虫や病気を防ぎ
作物をたくさん実らせることができます。
わたしたちが毎日美味しいご飯を食べられるのは
農薬のおかげなのです。
でも、美味しいからといって安全とは限りません。
実は日本は、アメリカの4倍以上
ヨーロッパの3~20倍以上の農薬を使っているといわれているのです。
これには、日本の気候も関係しています。
日本は温暖湿潤のため、病害虫が発生しやすい環境にあります。
病害虫にやられてしまうと作物の品質が低下し
収穫量も減ってしまいます。従って、農薬は必須なのです。
農薬を使用する栽培を慣行栽培といいますが
農水省の推計では、99%以上の野菜と米が
慣行栽培によるものとされています。
もちろん、国が定める
健康を害さない量の範囲内で使用されているので
食べたからといって死ぬわけではありません。
でも、農薬が実際に健康被害を起こしているのも事実です。
無農薬栽培は全体の0.5%以下
戦前まで日本は、無農薬・無肥料の自然栽培が基本でした。
農薬は、戦後の改革により使われることとなりました。
戦後の食糧難の時代は農家の労働軽減に役立ちました。
大量生産に寄与した農薬の恩恵は計り知れません。
農薬のおかげで、わたしたちの食は豊かになりました。
そんな中で衰退していった無農薬栽培。
のどかな田舎では農薬を使わず
小さな菜園で作物を作っているという人もいるでしょう。
今では日本の農業のうち
無農薬栽培は、全体の0.5%ほどといわれています。
無農薬栽培のデメリットとは?メリットもある!
無農薬栽培のデメリット、それは
・収量が減る
・草取り、補植など多くの手間がかかる
・何年もかけて土作りを行う必要がある
・慣行栽培の作物よりも単価が高い
・難しい栽培なので、それなりに勉学と経験を積まなければならない
農業という仕事に対する経済効果からみると
確かに、大変な栽培ではあります。
対するメリットは
・健康に良い
・環境にも良い
・農薬・肥料代がかからない
・生命の尊さを実感できる
・皮ごと食べられるから、無駄なく栄養がしっかり摂れる
・味もしっかりしていて、素材そのものの美味しさが味わえる
食そのものの観点から見れば、やはり無農薬栽培は
健康で美味しいということが何よりのメリットですね。
生きてゆく上で欠かせない食。
次世代に残し、次世代を守るためにも
無農薬栽培は、これから重要な栽培方法となるでしょう。